【プレスリリース】転倒リスク低減に向けた取組みを開始致します

有料老人ホームにおいて

転倒リスク低減に向けた取り組み開始

~ 医薬品適正使用(減薬)とフットケアのミニター実施 ~

株式会社らいふ[本社:東京都品川区、社長:吉田伸一]は、

「生きる力を引き出す介護」を事業理念として、東京・神奈川・千葉・埼玉の

13県にて現在48の有料老人ホームを運営しております。

 

この度、ご入居者様の転倒リスク低減に向けた取り組みを開始致しました。

施設管理者・ケアマネジャー・本社スタッフに加え、当社指定医で認知症治療のスペシャリストである、たかせクリニック 髙瀬義昌理事長および東京大学大学院薬学系研究科医薬政策学 五十嵐 中 特任准教授、了徳寺大学 山下和彦教授、株式会社グローバル・ケアにもご協力いただきプロジェクトチームを発足し、以下の取組みを進め、その分析結果を共同研究として発表することを予めお知らせ致します。
告知ポスター

告知ポスター (695.9KB)



施設における転倒リスク低減に向けた取組みの意義

事業責任者からのメッセージ:


今般当社は、現在厚生労働省「高齢者の医薬品適正使用のガイドライン」に則り、指定医療機関との連携により、医薬品の適正な使用に関し全社を挙げて取り組んでおります。加齢に伴う生理的変化により、薬物動態や薬物反応が一般成人とは異なること、また複数の疾患の治療のために投与された薬剤同士で薬物相互作用が起こりやすいことはご存知のとおりであります。


本件取組みにつきましては、医療法人社団 至髙会 たかせクリニック 髙瀬義昌理事長、東京大学大学院薬学系研究科医薬政策学科 五十嵐 中特任准教授 等と共に年明けに共同研究として発表予定であります。

取締役 小林


 ところで、施設内において疾病以外で最も多い事故が「転倒」であります。その要因は、薬剤の副作用によるふらつきや、歩行機能の低下が挙げられます。既に取り組んでいる減薬が転倒リスク低減にどのような効果をもたらすのか、またフットケアを行うことにより歩行機能の向上、ひいては転倒リスクを低減できることを明らかにしたいと考えました。


まずは、来年5月末までを目途に先行8施設48名のご入居者様をモニターとして効果検証し、一定の効果が見込まれれば、全社展開することで介護サービスのより一層の品質向上を実現し、ご入居者様の安心・安全な生活を提供致します。

〇なぜ、フットケア活動を推進するのか

 施設における過誤は主に2つ、転倒・転落、誤薬です。どちらも介護負担を高め、施設側、対象者側双方の身体的・心理的負担が大きいものです。

 転落は、ベッドや車いすからのずり落ちなどが挙げられるため、姿勢の保持や立ち上がりなどが関係します。転倒は、歩行機能・足の筋力が低下することで、ちょっとした段差などでも発生します。そのため、立位や歩行中のふんばる力や地面をしっかりつかむ力が重要となります。立位や歩行が安定化することで転倒・骨折予防だけではなく、介護をする側もされる側も大幅に負担が減ります。

 歩行機能などの身体機能の向上が得られることで、生活の快適さの向上・薬の減薬などが期待でき、ご家族にも入所者の状況を安心してもらえるとともに、過誤の減少につながると考えられます。

 一方、施設入所者の8割以上に、足部や足爪の問題が発生していると報告されています。足部や足爪のトラブルは、立位保持を不安定にさせ、歩行機能を確実に低下させます。つまり、転倒リスクを高め、活動性を減少させます。

 具体的には、自分で歩いてトイレに行きたくても爪が皮膚に食い込んでいる、足裏にタコや魚の目が形成されていると、足指や足裏に痛みが発生して安定して歩くことが困難となります。フラフラした歩行であるため転びやすい状態となり、活動性が低下し、基本的日常生活動作が阻害されていきます。

このような足部と足爪の問題が要支援・要介護要因に挙げられる疾患のリスク要因の1つとなっています。一方で、転倒を経験した高齢者は転倒への恐怖感から自分で歩くことに消極的になるため、より筋肉量が低下するなど悪循環に陥ります。

 そのため,我々はフットケア活動を推進し、要支援・要介護の予防・重症化予防・改善に取り組みたいと考えています。また、介護負担の観点からも被介護者が自分の足で立つなどの意識があると体重のかかり具合の変化から介護の負担も軽減すると考えられます。
〇山下教授によるこれまでの研究結果

 足部や足爪に課題のある虚弱高齢者74名を対象にフットケアを実施したことによる下肢筋力(足指力)と足圧分布、足部と足爪の変化およびフットケアによる生活習慣や気持ち・行動の変化について調査しました。解析は2時予防対象者群と認知症高齢者の2群に分けて行っており、介入内容は巻き爪や肥厚爪、足裏などのタコ・魚の目のケアに加え,日常的な足部と足爪のケアの指導をしました。介入期間と頻度は、月に1回のケアを5ヶ月間実施しました。


①足指力の変化

  ・足指力は向上している.

  ・認知症高齢者でもフットケアを行うことで足指力は向上する.

  ・介入前の筋力が低く転倒リスクが高かったが、フットケアにより足指力が向上した.

  ・介入前の筋力が低く転倒リスクが高い対象者はフットケアによる足指力の向上率が高い.

②足圧分布の変化

  ・介入前は足指が浮いている状態であったが、介入後は足指の接地が確認できた.

   →足指の痛みが軽減することで足指に体重がかけられるようになり、浮指が改善した.

  ・土踏まず部分も青から黄色に変化し、筋肉の柔軟性が高まった.

   →フットケアでの足裏マッサージなどにより足裏の筋肉が軟らかくなり改善した.

介入前          →            介入後

 

③足爪の変化

巻き爪の変化

タコの変化

肥厚爪の変化


④アンケート調査結果:生活習慣・気持ち・行動の変化

  ・足爪の痛みが改善した

  ・爪が綺麗になり気分が明るくなった

  ・靴や靴下など気にかけるようになった

  ・友人との交流が増えた

  ・ボランティア活動を始めた

  ・フットケアの大切さを友人に伝える


本取り組みの詳細は、特設ページにて公開しております。
下記ボタンをクリックしてください。