【プレスリリース】薬とケアの最適化に向けた認知症入居者への減薬取り組みを開始いたします
株式会社らいふ[本社:東京都品川区、社長:吉田伸一]は、「生きる力を引き出す介護」を事業理念として、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県にて現在48の有料老人ホームを運営しております。
この度、ご入居者様の認知症高齢者への減薬の取り組みを開始致しました。
施設管理者・ケアマネジャー・本社スタッフに加え、当社指定医で認知症治療のスペシャリストである、たかせクリニック 髙瀬義昌理事長および東京大学、国際医療福祉大学にもご協力いただき減薬プロジェクトチームを発足し、以下の取組みを進め、その分析結果を共同研究として発表することを予めお知らせ致します。事業責任者からのメッセージ:
今般当社は、現在厚生労働省が策定しております「高齢者の医薬品適正化使用のガイドライン」に則り、指定医療機関との連携により、医薬品の適正な使用に関し全社を挙げて取り組んでおります。
超高齢化社会の突入に際し、高齢者に対する薬物療法の受容は益々高まっています。しかし一方で、加齢に伴う生理的変化により、薬物動態や薬物反応が一般成人とは異なること、また複数の疾患の治療のために投与された薬どうしで薬物相互作用が起こりやすいことは周知のとおりであります。
認知症の症状には、大きく中核症状と周辺症状(BPSD)があります。抗認知症薬は、中核症状に対する進行抑制を目的に処方されています。
周辺症状に対しては、まずは適切なケアやリハビリテーション、周囲の環境調整といった、薬を使わない手法を用いることが望ましく、それでも改善しない場合に向精神薬を低用量から使うこととされていますが、実際は多くの薬が不適切に処方されているケースが多いのが現状です。
上記をふまえ、医療法人社団 至髙会 たかせクリニック 髙瀬義昌理事長と、みよの台薬局グループと協力し、「安全な薬剤選択」「多剤併用の回避」「服薬頻度の低減」を大方針としてご入居者の薬とケアの最適化を目指します。
これら取組みを継続することにより、介護サービスのより一層の品質向上を実現し、ご入居者様の安心・安全な生活を提供し、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の維持・向上を目指します。
「認知症高齢者減薬取組みプロジェクトチーム」は、2018年10月に、認知症の症状悪化の予防を目的として発足致しました。
メンバーは、事業責任者の取締役の小林ををプロジェクトオーナーとし、施設管理者・ケアマネジャー・看護職とともに、社外有識者の方々にもご参画いただいています。
多剤を服用されているご入居者の薬とケアの最適化の試みを実施した場合、どの程度ご入居者のQOL及び認知機能、日常生活活動度が変化するのかを、専用の記録にて定期調査を継続的に実施することにより、定量・定性両面で調査・分析し、最終的にその結果を共同研究として発表します。
減薬取組みの究極の目的はQOLの維持・向上です。
この目的を達成すべく、またご入居者・ご家族・地域のみなさまに浸透するよう、プロジェクトメンバー一丸となって取り組んで参ります。具体的には、下記の項目に取り組んでおります。
認知症のスクリーニングテストであるMMSE及びバーセル・インデックス、バイタリティ・インデックス、EQ-5Dを用いた『認知症の状態チェックシート』を用い、認知症ご入居者の症状を3ヶ月ごとに確認し、服薬情報とともに、分析致します。