細菌とウイルス。どう違うの?

 

サルモネラカンピロバクター黄色ブドウ球菌などによる食中毒に加えて、


この季節になると流行りだすノロウイルスロタウイルスなどによる胃腸炎。


食品を扱う方たちは特に心配ですよね。


サルモネラなどの細菌とノロウイルスなどのウイルスは、どちらも一般的には微生物の一種とされています。


では、この細菌ウイルス。一体どんな違いがあるのでしょうか?



1. どんな種類があるの?



① 細菌


食中毒を引き起こす細菌としては、腸管出血性大腸菌(EHEC)、サルモネラ、カンピロバクター、腸炎ビブリオ、


黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌、セレウス菌、ウエルシュ菌などが有名です。


一方で乳酸菌、ビフィズス菌、納豆菌など、わたしたち人間の体にとって有益な細菌も存在します。



② ウイルス


体に害を及ぼすウイルスとしてよく知られたものに、インフルエンザウイルス、ノロウイルス、ロタウイルス、


E型肝炎ウイルス、新型コロナウイルスなどがあります。


一方最近では、人工的に利用して病気を治療するウイルス療法が注目を集めています。


例えば、がん細胞のみを破壊してがんを治療するウイルスの研究が、実用化に向けて進んでいます。




2. 大きさは?



細菌とウイルス、どちらも単体では非常に小さいため肉眼では見ることができません。




① 細菌



細菌の大きさの単位として用いられるのは、1mmの1/1000の単位【μm(マイクロメートル)】


です。細菌の直径はおよそ1μmです。(例:黄色ブドウ球菌の直径は、約1μm




① ウイルス



ウイルスの大きさの単位にはμmのさらにの1/1000である【nm(ナノメートル)】用いられ


ます。ウイルスの直径はおよそ20nm~100nmです。(例:ノロウイルスの直径は、約30nm


薬局などで売られている「サージカルマスク」「メディカルマスク」は直径5μmまでの粒子を除去することが

できるものです。細菌やウイルスの大きさ、イメージできましたか?



3. どうやって観察するの?




① 細菌の観察


細菌は光学顕微鏡で見ることができます。



② ウイルスの観察


ウイルスを見るには電子顕微鏡が必要です。








4. どうやって増えるの?




細菌とウイルスとでは、増殖の仕方が大きく異なります。



① 細菌の増殖

細菌は細胞を持っているため、水分栄養分適切な温度環境があれば、細胞分裂をして自分と同じ細菌を複製し、

指数関数的に増殖します。

② ウイルスの増殖

ウイルスは細胞を持たないため、自分自身では増殖することができません。

また、生きた細胞の中でしか生息することができません。


ウイルスが生物の細胞に侵入すると(感染)、その細胞のはたらきを利用してウイルスが増殖して細胞自体は

死滅する場合が多いです。

そして増殖した多量のウイルスが細胞外に飛び出ていき、飛び出たウイルスがまた別の生きた細胞に侵入して増殖し、

こうして死滅したり傷害をうけた細胞の数が一定数になると、病気の症状が現れます(発症)。


感染力はウイルスによって異なりますが、ウイルスが生き残るためには、常に他の個体に感染し続ける

必要があるのです。


5. 治療法は?




細菌の感染症とウイルスの感染症とでは、治療法は大きく異なります。


① 細菌の感染症の治療法


細菌による感染症の治療には抗菌薬(抗生物質)が使用されます。

抗菌薬は、細菌の細胞を壊したり、増殖する仕組みを妨害したり

することで、原因となる細菌を直接攻撃して殺菌するため、

比較的速やかに効果が現れます。



② ウイルスの感染症の治療法


ウイルスの感染症治療に用いられる抗ウイルス薬は、ほんの一部の

ウイルス(インフルエンザウイルス・ヘルペスウイルス・エイズ

ウイルス等)にしかありません。

最近では生物学的製剤で特定のウイルスに効果があるものが

でていますが、高価なため広く普及はしていません。

ほかの多くのウイルス感染症の場合、治療は対症療法と自身の免疫力

中心となります。




6. 予防法は?




感染症全般についての予防法として、感染経路の遮断細菌やウイルスの排除、そして免疫力の向上が重要です。

そのための対策としては、以下のようなことが挙げられます。




① こまめな手洗い・うがいをする

② 消毒をする

③ マスクを着用する

④ 咳やくしゃみのマナーを守る

⑤ 換気をする

⑥ ワクチンを接種する

⑦ 栄養バランスの良い食事を摂る

⑧ 適度な運動を行う

⑨ 規則正しい生活を送る



これらの対策をしっかりととって、細菌やウイルスに上手に対抗していけるとよいですね。





7. 見つける方法はあるの?





肉眼では見ることのできない細菌やウイルスですが、

わたしたちの健康に害を及ぼす病原微生物については、早期に見つけ出したいですよね。


そこでエムビックらいふでは、以下の検査をおすすめします。





①   食品工場や飲食店で働く方におすすめ




  腸内の細菌の有無には腸内細菌検査】



食品取扱者の健康管理と衛生管理は、企業防衛の第一歩です。

そのため、定期的な健康診断と共に、二次汚染防止のための食中毒菌の保菌チェック重要な管理項目となります。

また、腸内細菌(便)検査は食品に関するHACCP対策・PL法対策の一環として、重要な役割を担っています。

弊社から送付いたします指定の容器に採便し弊社にご返送いただきますと、

検体が到着次第、検査し検査結果をご報告します。









    腸内のウイルスの有無には【ノロウイルス検査】【新型コロナウイルス検査】

ノロウイルスは、乳幼児から高齢者まで、幅広い年齢層で急性胃腸炎を引き起こします。

主に冬場に多発し、11月ごろから流行がはじまり、12~2月にピークを迎えます。流行を抑え職場を守るため、

弊社ではPCR検査を行っています。少ないウイルス量でも検出が可能なため、感染後の職場復帰確認や

感染していても症状が出ない不顕性感染者の検出にも向いています。

弊社から送付いたします指定の容器に採便し弊社にご返送いただきますと、

検体が到着次第、検査し検査結果をご報告します。

※ノロウイルス多発シーズン11月~3月は、無休で検査を実施しております。(2022年1月現在)











新型コロナウイル検査は、唾液中に含まれる新型コロナウイルスの有無をPCRで調べることによって、

高い精度で感染の有無を判定することが出来ます。

まとめて検査が必要な場合には、弊社より検体を集荷に伺うことも可能です。(対象地域:東京23区・多摩地域)



②   食品工場や飲食店での製品管理におすすめ




  食品中の細菌の有無には食品微生物検査】

食中毒は食品ごとに発生可能性の高い菌があり、検査をする際はその傾向を前提に検査項目を決めることが

重要です。弊社までお気軽にお問合せください。


    食品中のE型肝炎ウイルスの有無にはE型肝炎ウイルス検査】


E型肝炎は、ウイルス性肝炎の一種で、E型肝炎ウイルス略称HEV)と呼ばれる接触感染性ウイルスによって

起こります。

日本を含む先進国では、豚肉の生食やイノシシ、シカ、などの野生動物の生食による感染が報告されています。

弊社では、PCRで食品中のE型肝炎ウイルスの有無を調べています。



③   食品工場や飲食店の設備や機器におすすめ




   表面の細菌の有無にはふきとりくん】


パッケージ内のマニュアルに記載されている採取箇所(包丁・まな板・水道蛇口・冷蔵庫取っ手・手指)を

キットで拭き取って弊社にご送付いただくと、食中毒の危険度を評価した報告書を作成・発送します。

細菌の有無を簡単に調べることが可能です。

    表面のノロウイルスの有無には拭き取りノロテスター】



汚染が疑われる箇所をキットで拭き取って弊社にご送付いただくと、ノロウイルスの有無PCR検査で判定して

結果をご報告します。

ノロウイルスの有無を簡単に調べることが可能です。




また、エムビックらいふでは、プロの検査員が直接現場へ伺うサニテーション(衛生点検)も行っています。

各種検査へのお問い合わせは、下記までご連絡ください。